2019年12月20日金曜日

VR博物館、すごい!

先日、ミュージアムネットワークでも参加者を募りましたが、東大阪市が進めている「VR博物館」についてのデモと意見交換を行うワークショップを当館で開催しました。


デジタル技術の進歩により、考古遺物や遺跡(史跡)の三次元データを作ることがかなり簡単になってきました。精緻な三次元データは、資料の観察にも耐えられるレベルにまで達しています。
ただ、こうした三次元データをより魅力的に活用できないか、その利用の可能性についてどのような展望が描けるのか、まだまだ課題が多いのが現実です。
今回、博物館や埋蔵文化財担当者を対象として、三次元データの利活用のあり方、それをテーマとしたワークショップを当館で開催しました。
講師は東大阪市の仲林さん。

東大阪市では地元企業である相互技研さんと協力して、「VR博物館」という仮想空間を作っています。
館内では、展示されている考古遺物を持ち上げて、くるくる回してみたり、古墳の石室の中をランタンで照らしながら探検するなど、実際の博物館や遺跡で行うのは難しい体験が目白押し。
また展示品の中には、くねくねと動く土器や、優雅に空中を泳ぐ平瓦も!
そこはまさに、仮想空間ならではのお楽しみがたくさん詰まった驚異の博物館でした。


すべての参加者が「すごい!すごい!」を連発する一種異様な体験のあと、質疑応答。
今後の利活用を見据えた活発な意見交換が行われ、それぞれが刺激を受け合う場となりました。
三次元データを博物館や埋蔵文化財の現場でどのように活用していくのか、いくつもの課題もあり、一朝一夕には進められないものの、明るい展望も見えた気がする活気あるワークショップでした。